Organic Fertilizer

趣くままに、これ日々、雑記

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HRP-4C

  • 2010年10月22日(金)01時06分

 単純に 「こりゃあ凄いな」 と思う。 ひゃぁ、ロボットが二本足でひょこひょこ歩いてンぞ、と驚いたのはついこの前ではなかったか。もう歌うし、踊ったのか。 HRP-4C は産業技術総合研究所が開発したそうな。顔の作りを見れば 「Doll 愛好家」 とか呼ばれる人々が喜びそうではないか。

 可愛らしいというよりは不気味で怖い、という評も多いそうだ。そうかもしれない。人間によく似たのがそれらしい動きをすれば、気味悪がる人もいる。しかしこう言っては失礼ながら、少女体型の実寸大人形を愛玩しては着せ替えたり一緒に寝たりする人々の生活もあまり気色良いものには思えない。この HRP-4C の顔もそうだが、そもそもあの愛玩Doll というシロモノの血の気のない無表情さは怖くはないのか。薄暗い中にあんなものが1体、椅子にでも座らされているとすれば、自分なら背筋が寒くなって数分とその部屋にいられはしない。等身大綾波フィギュアなどの方がアニメ顔である分、まだマシに思える。

 とはいえ、ひと昔前の安仕立て3Dのキャラも似たようなものだった。二次元動画に慣れている我が目には 「APPLESEED」 のデュナンが登場するまで3Dアニメなんぞ気色悪いだけだった。デュナンはアニメ顔だ。目が大きく製作されているから自分にも見ることが出来るのだろう。

 ロボットはエンターテイメントの分野にも未来があるというコメントが紹介されていた。なるほど、やがてはAKBみたいなのもロボット軍団か。初々しい色気も欲しいから、そこまでの技術にはまだしばらく年月が要るようだ。ロボット女優がオスカーで賞を貰ったりする日が来れば、それはもう 「ヨコハマ買い出し紀行」 の世界だ。

そのレベルに達する前に、軍備の殆どが人間に取って代わっていることだろう。戦場に限らず宇宙空間とか海中とか原発の中や危険な被災地など、人間がそこに生存しにくい場所にこそ活用の優先性がある。人手不足の補充に使われるのはその次ではなかろうかと思える。

 しかし個人的には人型メイド介護ロボというヤツをなるべく早くモノにして戴きたい。公安9課の荒巻課長をして 「相変わらずのご趣味ですな」 と言わしめた元情報部大佐は、病室で3体のメイド風アンドロイドに世話して貰っている。これはメイド喫茶のメイドそのものなデザインに作られており、自分にはいささか敬遠したいガイノイドだ。
 それよりは9課からオペレーターガイノイドを1体払い下げして貰った方がいい。あのユニフォームとポニーテイルは最高ではないか。かなりハイスペックのようだし、老後を見込んで今の内から様々なことを学習させておくのだ。あれに割烹着でも着せて二合徳利でも傾けて貰った日には、文句の言わない女房ロボであろうというものだ。

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大雨

  • 2010年10月20日(水)23時49分

 TVニュースでもコメントがあったが、奄美地方は例年台風の通り道でもある。そこの人達が茫然とするくらいの急激な大雨だ。降り始めから45時間で降雨累計量818mmという数字は、20mm/h 近い降雨が1秒たりとも休まず45時間降り続けるのと変わらない。実際は小降りになったり少しの間やんでみたり、また130mm/h などというとてつもない降り方をしているらしい。それではどのような排水施設も追い付きはしない。防災施設、排水構造物の大きさを設計するに、こんな大雨は想定していないだろう。

 2日間で3ヶ月分の雨が降ったのでは山肌が崩れない方がおかしい。崩れて道路や水路を塞げば流水の瀬が変わる。予想もしないところに濁流が押し寄せる。普段から降雨流水に見舞われない部分は情け無いほどにもろい。日常は水に洗われない箇所が次々に破壊されていく。これも人間にとっては想定外だ。周囲の景色が一変してしまう予期せぬ出来事は人を狼狽えさせ、パニックに陥れる。

 濁流が弱い箇所を選んでそちらに流れ込むように、災害は体力の弱い者から飲み込んでいく。幼児には大抵大人が付いているが、年寄りだけの家庭、とりわけ一人暮らし老人は逃げ遅れる。やまぬ豪雨なればヘリも出せず道が寸断されれば土地の消防団とて近付けない。早くに避難態勢を強いていればとよく言われがちだが、よもやこれほどの降雨量をどれだけの人間が予測出来たろうか。幾度も台風に見舞われながら長年それに耐えてきた地区の人々ならば尚更だろう。それだけ、「まさか」 の大雨であるに違いない。これ以上の被害死亡者が出ないことを祈りたい。

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クマ・クマ・クマ

  • 2010年10月19日(火)18時53分

 「トラ・トラ・トラ」 は “我、奇襲に成功せり”。 では「クマ・クマ・クマ」 は “我、奇襲されり” とでもしようか。 毎日のようにクマ出没、襲われたとか射殺したとかのニュースの多さに、ちょいとこちらの感覚も麻痺しがち。学校の教職員がまたもや少女に猥褻犯罪だというので、教員という職に就いている者は大概そんな輩ばかりなのかと、もはや不思議でも異常でもない事態として脳内処理されつつあるように、クマが街中を歩いていて当たり前だと、我等のアタマがそれに順応しないことを祈りたい。

 かなり御高齢の爺さんが山中でクマに出くわし、真正面から飛び掛かられ、背後に倒れ込んだ際に巴投げでクマを退散させたという話があった。その頃はさほど切実な話題でもなく、御本人には失礼ながら少し愉快な武勇伝として茶の間を賑わせた。今の状況はまるで違う。たとえクマを投げ飛ばすことがあったとしても、そのバトルフィールドは人間の生活圏内になる。クマの出そうな山道を通わねばならない昔の小学生は、空の一斗缶をガンガン叩きながらそこを歩いた。現在、街灯整備されたアスファルト道路にクマがいる。“侵略! クマ娘” だなどと笑ってはいられない。

 申し合わせた如く各地に出没してはいるが、彼等は全国規模のネットワークなど保有している筈もない。洗脳されて踊らされ続けるどこかの国の世間知らず学生達とは違うのだ。冬ごもりする前に食い溜めせねばならない。炭水化物、デンプンを摂らねば体内で糖に変えてエネルギー蓄積することが出来ない。脂肪とタンパクを摂らねば寒さに耐える越冬も辛い。肉体の欲求、本能が彼等を突き動かす。夏場の蜂の巣は少なかった。ナラも実を付けない。海水温が高いため鮭の遡上も遅れている。里へ下り街を彷徨くしかないではないか。

 射殺するなどけしからんという声もある。だが猟友会の人々も好きこのんで撃つのではない。殺生など誰がしたいものか。なぜクマがここにいるのかをその人達は誰よりもよく知っているだろう。どうか山に帰ってくれと、撃つ直前まで祈っているに違いない。

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INDEX Ⅱ 第2話

  • 2010年10月16日(土)09時06分

 当麻君は女難に次ぐ女難の人生に違いない。当人は不幸だ不幸だと嘆いてはいるが、いかに厄介でややこしい連中であれ次々現れる魅力的な女性達を眺めれば、その辺に転がっている大多数の少年には垂涎ものの境遇ではないか。
 その昔、御坂妹達に取り囲まれたのも然り、黒装束のシスターがこれだけ揃い、「女の子臭くてしょうがない」 などという思いをもしも懐くとしたなら、それすらけしからん心情に思えてくる。ああ一度でいいからかように女難の日々を味わいたいと、羨みにやっかみの眼差しでこの第2期も見るはめになりそうだ。

 どこかのネジがちょいと緩んでそうなシスター、オルソラ・アクィナスとバス停で出会った。なんとも疲れる尼さんだが、色白の美顔をその香しきフェロモンに包まれそうな程に近付けられて、これまた芳香漂いそうなハンカチで頬の汗を拭き取って戴ける当麻君を見れば、こヤツはこの上ない幸せ者ではないかと指でもしゃぶらねばならない。

 ちょいとした事故の結末とはいえ、ローマ教会のアニェーゼ・サンクティスの股ぐらに顔を突っ込んで、あられもなくおっぴろげられた股間の下着をまじまじと目に焼き付けてしまう彼の光栄には、なぜお前さんだけそれほどいい思いに与るのだと、羨ましさを通り越してやや立腹する。

 また、ローマ軍は駐車場を占領しての野営を決め込む。自衛隊のテント風呂にナメクジが這うのも実にリアルながら、少女達の入浴裸体をガードするは毎度お馴染みの憎むべき白い湯気である。風よ吹け、団扇はないのかと叫んだところでこればかりはどうなるものでもない。ここでも当麻、お前だけが見たのかと、やっかみはいつしか歪んだ被差別待遇の意識と変わり果て、てめぇコノヤローと口走る始末である。主人公相手に何を喚いているのかと、我に戻るまでいささかの時間を要してしまった。


 トーマは全然遊んでくれないし! という聞き慣れたフレーズが心地良く、警備ロボの上で相変わらずグルタングルタン回転する舞夏を見ると我が家に帰ってきたような気分にさせられる。明治か大正の女流歌人を思わせるローラ・スチュワートや、言葉尻に少し下賤の色濃いアニェーゼ・サンクティス、重要人物ながら本人はアサッテの方を彷徨いていそうなオルソラ・アクィナスなど、おかしなキャラクターの多様さは前作に引けを取らない。

 川田まみが歌うOPの 「No buts!」 もシリーズにマッチしている印象だ。こういうOPの曲はイントロが大事なのではないかとも思う。このシリーズにはバラード調やR&Bでは視聴者はノッて入り込みにくいだろう。キュートでとんでもない能力を持つ連中が繰り広げるアクションだけに、レールガン同様、高揚感を誘うリズムを底面に走らせた方が効果的に思える。

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痛ましい

  • 2010年10月16日(土)00時07分

 高校生の女の子が帰宅途中に工事現場事故に巻き込まれて命を絶たれた。公道を自転車通行していて倒れてきた壁の下敷きになった。地球の反対側では地下坑道から奇跡の生還だと沸いている最中、この痛ましい事故は起こった。

 工事現場とか製作工場内では大なり小なり事故は起こる。それは人間のミスであったり地震を筆頭の自然災害によるものであったりする。大概の場合、人間は危険の予知をする。そうやると危ないとかこのままでは保たないとかの予知である。至極まれに動物的な感覚が知らせてもくれる。今朝からなんとなく厭な気がする、というヤツだ。
 また事故というのはその仕事の取り掛かりや終い付近で起こりがちだ。工場の正午の知らせが鳴る直前に機械に指を挟まれるとか、午後の仕事始めに工事現場で足場を踏み外すなどというのが多いのだ。前者は 「あと少しで終わる」 という気の緩みだろうし、後者は肉体や気概が仕事に順応出来ていないのが主たる原因かもしれない。

 壁を工事範囲の外側にぶっ倒してしまった今回の事故を見れば、とりあえずのブロックで最後に残った一枚壁だったようだ。それはつまり、そこで一段落する 「終いの作業」 だったに他ならない。ツメが甘い、気の緩み、作業の手抜き、色々な原因が取り沙汰されよう。決して倒してはならない方向に倒してしまい、道行く第三者の尊い命を奪った責任は重い。その最悪の事態だけは避けねばならない安全対策があった筈で、内側に引っ張り込んでおくという単純かつ基本の事前処置を何故怠ったのか、今となっては取り返しがつかない。

 最近クレーンをぶっ倒したり架空線を引っ掛けてしまったりという事例が妙に多い。かなり無理もしているのではないかという憶測も生じる。叩き合いの請負業にデフレは追い打ちだろう。かといって省いてはならない手間というものがある。人命は戻らないのだ。
 勝手な想像で申し訳ないが、事故を起こしたこの解体業者もおそらく納得出来る額面で請け負ってはいまい。無理してでも請けねば売り上げそのものが下降の一途だ。そこで第三者死亡事故では泣きっ面に蜂などという生やさしい損害ではない。また解体業という業種は既存のものを壊して処分するのだから材料を一切使わない。資材調達で叩いて少しでも息つくという事も出来ない。いかに効率良く手早く作業を進めるかが大きなウェイトを占めるのだろう。そこに心の隙間がなかったろうか。

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イカ娘は白くて正解

  • 2010年10月15日(金)18時38分

 イカ娘は侵略目的で現れた。ガンプラ好きの軍曹率いる某カエル軍団のようなもので、実に流され易く、いとも簡単に丸め込まれてしまう日々であるようだ。ウネウネにもどこにも吸盤がないように見えるところから、イカなのだろうけれども遙か昔にベレムナイトから別進化した生き物にも思える。

 魚屋に行けば分かるように、本当のイカは鮮度のいいヤツは表面の色素細胞がまだ働いているので色付いている。白くなってしまうのはその後である。が、しかし、赤茶色のイカ娘なんぞ誰も見たくはない。イカ娘は白くて正解だ。まことにチャーミングで、白い色は清潔感に満ちあふれていて好ましく、ゲロ吐くようにイカスミを吐き出すのには少々参るものの、アタマのエラ頭巾の可愛さや発せられるゲソゲソ弁に何でも赦してしまいそうではないか。早苗ちゃんでなくともスリスリしたくなるだろう。ただイカ臭くなるかもしれないので、そこのところは注意した方がよい。

 早苗ちゃんはイカ臭い女の子かもしれないぞ・・・・。

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救出劇

  • 2010年10月14日(木)18時10分

 地下深くに閉じ込められた33人とその家族、関係者達それぞれの思いは、全員救命というこれ以上ない素晴らしい形で実を結んだ。国交断絶しているチリとボリビアのトップが並んで喜びの記者会見というのも、救出に成功した最近の技術のおかげだ。困難は山ほどあるのだろうが、これを機に徐々に両国の交流が始まれば最高ではないか。

 もう映画撮影が始まっているという商売根性には恐れ入る。確かに閉じ込められた人各々の人生模様、職場のあり方、有事に際した判断など、映画の題材には持って来いだ。構成や脚本にアタマ痛める必要がない。現実の出来事そのものがドラマチック過ぎるほどの展開だった。なにせ「全員救出」という喜びが前提にある。ハッピーエンドが分かっている物語のウケようはハリウッド中心に実証済みだ。人命救助の快挙記録としてだけでも値打ちがあるだろう。

 2000人を超す報道関係者で埋まった現場だったらしい。これがもしも中国奥地などでの事故であったらと想像すると大変恐ろしい結末も想定出来てしまう。100%の救出成功確率がなければ厳重な報道規制を敷くだろうし、全世界が固唾を飲んで見守るという事もない。都合の悪い状況は全て蓋をする政策だけに、下手をすれば見殺しにされかねない。

 それはともかく、人名を尊ぶのに国境はない。最高の結果を得た明るいニュースだ。

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CR2032の交換

  • 2010年10月13日(水)23時10分

 先日、PC 起動時にBIOS情報以外にやたら長く ぐだぐだ表示され、F1かF2を押しやがれと迫ってきた。なんだと、この野郎、エラソーに、主人を誰だと思っていぁがるんでぃ、とF1で立ち上げてみたものの、時計は狂っているし、尋常でない。なんだぁ? 何が面白くねぇんだコイツはぁ、と再起動させても同様だった。

 時計をセットし直しても起動の度に狂っているというのは、おそらく電池だろうなと思い、そう言えばもうかれこれ何年になるのか、おめぇさんとも長ぇ付き合いだわなぁと、今度は一転さすりながら中を開け、マザーにある電池仕様を確かめた。この夏に中を掃除してやったばかりだからホコリも吸い込んではいず、きれいなものだ。

 器用だと自負する我が指の爪先で外せまいかと試みるも、ガラステーブル上のコインを摘み上げるように簡単ではない。そこにはめ込んで固定しているのだから当たり前だ。そりゃまぁそうだわな、オイラがマザーボード屋でもそういう作りにするわい。溜息つきながら、確かあった筈だと精密機器用の工具セットを探す。
 しかし見当たらない。そこらを引っ掻き回すほど肝心なものは出て来ず、なんでこんなもの大事に置いているのだという不要物ばかり目に付く。これではハルトマン中尉を笑えない。仕方ないので台所から爪楊枝を持ってきて少しこじたら見事に外せた。
 新品の電池を買ってきてはめ替えてやったら完治した。すこぶる快調、正直なものだ。人間や動植物ではこうも簡単にはいかない。時告げ砦の整備士ノエルのセリフもごもっともだ。

 翌朝目覚めて虚ろに書棚へと視線を這わせていたら、雑書の端に見覚えあるものが挟んである。安物だが紛れもなく精密機器用の工具セットだ。てめぇ、馬鹿野郎ゥ、今頃ノコノコ出てきぁがって! 道具に文句言っても始まらない。誰のせいでもありゃしない、みんなオイラがわるいのか・・・。尾藤イサオのえらく古い歌が身に浸みる。

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サルもお縄か

  • 2010年10月12日(火)09時00分

 三島でサルが捕獲されたという。20万貰えるなら我が家へ侵入して欲しかったと羨んでいる奥様がもしもいるなら、それは我が家が被害家庭でなく幸運だったと考えるべきではないか。今回捕まった部屋はどのような状況だったのか分からないが、どの御家庭もモノの無い殺風景な独房を思わせる部屋などありはしない。下手に暴れられてぐちゃぐちゃに引っ掻き回されたのでは、直下型地震に見舞われた部屋も同然の有様になってしまうではないか。不幸にも台所であったなら目も当てられず、最悪の場合はガス漏れのような事態になりかねない。

 このサルも 「凶暴ザル」 だ 「噛み付きザル」 だと、散々な言われようだ。さもありなん、ただそこに突っ立っているオバサンの背後にいきなり襲い掛かるのでは、人間にとって通り魔被害と変わらない。住宅街を徘徊しているのは美味そうなものもあるのだろう、居心地悪ければ好きこのんで人間臭い場所にいつまでもいないわいと開き直りそうだ。
 捕獲網を持った警察官やら住民等に追い回されてもその界隈がいいのか。山に帰る方向すらもう分からなくなっているのかもしれない。帰りたいけど帰れない・・・と屋根の上から赤い夕日を眺めては “誰か故郷を思わザル” であったのだろうか。

 はぐれたサルなのか、集団行動中に置いてきぼりにされたのか、性格に問題があり過ぎて群れを追い出されたのか、はたまた世を儚んで無宿渡世の道を選んだのか。山深くに戻してやって運良く群れに再会できたとしても、このサルの将来は爪弾きにされるのが関の山に思える。権力闘争などには到底加われそうにない。孤独でしがない裏街道人生になってしまったのは事実だろう。


 ドングリの実が極めて少ないのでクマも民家周辺に下りてくる。田圃の様子を見に行った老人が襲われたりする。果樹園などは格好のターゲットだ。収穫前の農家は対策に頭が痛い。民家に押し入り、漬け物桶をひっくり返して漁ったりもするらしい。
 野良仕事から戻るとクマが台所に座り込んでいて、「おい、このぬか漬けはマズイな。ここの嫁はロクなもんじゃねぇ」 なんていいながら漬け物をバリボリ喰っているかもしれない。「おめぇ、ちゃんとぬか床混ぜてやってンのか? ちょいとビール入れて混ぜてみろ」 などと教えてくれるならまだしも、いきなりあの手爪でぐわっとやられたのではたまらない。

 クマもイノシシも死活問題だから里に下りてくる。それは無理もない。かといってお山の獣に怯えながらの生活も困る。里山の整備を放棄してきたからいかんのだと声が上がる。それはそうかもしれないが、その昔は国策で杉檜を植林させ、やがては外材に値段負けして今の山林荒廃になっている。菅内閣は林業の復活をと唱えているが、補助の名目でバラマキ政策を続けたところで荒廃規模が規模だけに焼け石に水のような気がする。
 それより先に緊急の課題があるだろう。土地は持っているが管理出来ず、税金も払えない。その結果は中国人や暴力団に平然と土地を売り捌いている現実があるではないか。これを早急に食い止めねば獣被害の比ではなく、山林荒廃どころの問題ではなくなろう。

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アニメのスイーツ

  • 2010年10月09日(土)20時40分

 最近のTVアニメにはやたら旨そうなものが描かれる。コンチキショー、オイラだって喰いてぇじゃねぇかと、キャラ達が羨ましく、ちょっと悔しい。 酒の肴は元より、甘いものにも目がないので、可愛い少女キャラ達がスイーツを口に入れているのを見せられたのでは、近くにあんなもの売ってる店はないのかと探す羽目になる。

 不思議なもので、飲み物や食い物をいくらCMで押し付けられようとも食指にまでは至らない。それよりはドラマやアニメの中で登場人物がウマそうに飲み食いしている様を見せられた方が唾を飲み込み喉が鳴る。
 夏になれば海やプールを背景にビールCMが画面を賑やかすものの、ああそうかい、オイラなんぞはもっと暑い中で毎日仕事しているのだと、自分にはCMの効果が薄い。夜になって映画やTVドラマを見ていると、主人公がビアホールでジョッキに口を付けている。或いはショットバーでロックのグラスをグイとやっている。大概の場合その傍らにいい女がいる。これはたまらん、飲みたくなってくる。

 昔と違ってTVアニメの美術もそれはそれは美しく写実的になった。PCの力は偉大である。またそこに出される食い物の描きは半端でなく、これ見よがしなくらいに描き込んである。もっとも、自分の見るアニメの殆どが美少女キャラ作品なので、なんたらパフェだ餡蜜だロールケーキだ、或いはウサギさんカットのリンゴ入り手弁当だといった自分の喰いたがりそうなものばかりで、それがまた乙女チックにカラフルなものだから、お前、あれはな、アニメの中の絵なんだよと言われても、馬鹿言うな、こんなもの見せられてじっとしてられるけぇ、となってしまう。

 元より美少女にはカラフルなスイーツがよく似合う。いわばあの美味そうな絵は彼女等の脇役、引き立て助演を務めている。故に手を抜かない。しっかりと描き込む必要がある。「けいおん!」では更にその上、楽器というものの描きが加わった。これで彼女等は無敵となった。
 ニコ動にある「海外オタク達の反応」というのが面白い。寿司は日本では高級料理だったのか、だからキャラの彼女達は喜ぶのか、とか、Bento というのはなんて羨ましい文化なんだ。考えてもみよ、あのキャラが手作りでそれを持ってきてくれるんだぞ・・・・といった具合。それもこれも、作品中で実に美味そうに描かれているからだ。

 他人が美味そうにそれを食している情景は食への欲求を呼び起こす。コマーシャル映像でなぜそこまでの力がないのかと考えるに、これは商品宣伝であるという既成概念が脳内にへばり付いているからだろう。某ニンニク卵黄のようにドラマ仕立てのCMにして大いにウケた例があるように、ケーキ屋さんなどはアニメで取り上げてくれればそれで良し、さもなくばアニメ作品と結託して劇中で採用した方が購買意欲をそそるのではないかと、あらぬ事を想像する。 さりげなく、あくまでもさりげなく、である。

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