「オラオラオラァー! そっちの腋ぁ甘ぇじゃねぇか! 突っ込むぞ、この野郎!」 |
「遅いっ! なにモタモタしてやんでぃ!」 「死ぬ気で走りやがれ! 美墨一家ならとっくに挟まれてらぁ! てめぇら切り刻まれてぇのか!」 |
「ハァ・・・ハァ・・・ゼイ・・・ゼイ・・・」 「てめぇら馬鹿野郎! 何年御高倶山の飯喰らってやんでぃ!」 「ズ・・・ずびばぜん・・・ぼやぶん・・・」 「いいか! この喧嘩、一世一代の大勝負だ! 気合い入れろぃ!」 |
「野郎共よっく聞きやがれ! 先代が涙呑んだ辺路寝湊との大喧嘩ァこのオレの代でケリつけにゃあ なんねぇんだ。てめぇらも知っての通り、奴等たぁ喰ったり喰われたりで長年互角に張っちゃあ来たがな、 今度なぁ特別に意味があんでぃ」 「へェ・・・・」 |
「辺路寝湊を束ねる大喰らい、美墨のなぎ次郎一家ぁ 誰もが認める街道一にゃ違ぇねぇ。そりゃつまり これ以上ねぇ相手だってことよ。だから今倒さにゃ なんねぇんでぃ。あの美墨一家のタマぁ捕ってこそ 御高倶山に箔が付くんでぃ!」 「てめぇらフンドシの紐締め直して掛かりやがれ!」 |
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「フンドシ・・・! お、親分・・・あっしらぱんつしか へぇてねぇんでやすが・・・」 「なにぃ、ぱんつだぁ? 馬鹿野郎! なんてこった! 脱げぇ!そんなモン! フンドシ締めてきやがれ!」 「あ・・・あの・・・ンじゃあぱんつの上からで勘弁して 貰いやせんか? できたらクマさんとかネコさんとかの 柄モンでも・・・・・」 |
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「殺すぞ、てめぇら! 素肌に白無垢フンドシで身も引き締まるんでぃ! この馬鹿野郎めら! 今日は晩飯抜きだ!」 「へ・・・ヘェ・・・すいやせん、親分・・・」 |
「う〜む・・・・ウチのヒョーロクダマ共め、今度の出入りの 大きさ分かっちゃいるのか?」 「だがな、美墨の、おめぇさんにゃぜってぇ 負けられねぇんでぃ。今度こそそのタマぁ貰い受けるぜ」 ( ・・・さっきぁつい怒鳴っちまったが・・・ああいう品の ねぇ話ぁよした方がいいな。ぷりくわぱんつへぇてん のがバレちまったら若ェモンに示しつかねぇしよ・・・ ) |