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じぇぇ~ん!

 酒席の噂話によれば、TV芸能界では一定の周期法則みたいなものがまことしやかに用いられているのだとか。 だいたい10年一区切りで考えてかつての作品を流せば視聴者をそこそこ釣れるのだそうだ。 そのくらいの間隔を置けば程良い懐かしさも新鮮さも提供できるらしい。 もっともそれは随分と昔の噂話で、現在のようにCSもネットもある時代ではあまり意味をなさない。 リクエストが多ければ繰り返し繰り返し何年でも続けて放送できる。 勿論、作品にはそれなりの勿体を付けておかねばならないから、安っぽくなるまでは繰り返さない。 何事にも “さじ加減” というものが必要だ。
 TVアニメに関しても10年経てば結構懐かしい。 当時ハマり込んでいて録画しまくったという作品は別にして、なんとなく飛び飛びに見ていたとか、当時は視聴できる環境になかったとかいうTVアニメの再放送はけっこう貴重である。

ファイル 97-1.jpg KIDS で 「パタパタ飛行船の冒険」 が始まった。 深夜だが懐かしいので毎日予約録画させておいて寝る事にした。 早朝、目覚まし代わりにこいつを見るのだ。 当時は衛星の放送なんぞまるで別世界の生活をしていた。 これは飲み連れの誰かに録画テープを見せて貰った記憶がある。 おそらく陽気な歯の技工士さんではなかったかと回想する。

 確か、ラピュタのような、世界名作劇場のような、またそれを合わせたような印象がある。 ジュール・ヴェルヌを題材にしていたからナディアと同じ匂い、小学生の頃にワクワクしながら読んだ冒険SF小説そのものだったと覚えている。
ファイル 97-2.jpg NHKは 「かみちゅ!」 を流していることだし、この 「パタパタ飛行船の冒険」 も使ってはいかがか。 ジュール・ヴェルヌは既にナディアでやったから、似たようなのはお断りとおっしゃるか。 少なくとも 「アリソンとリリア」 とは違った面白さがあるだろうと思うのだ。 八百長大相撲の中継を延々流して人々から叱責を浴びるより、多くの子供達に喜んで貰えた方がいいではないか。 ジュール・ヴェルヌは実際に面白い。 彼の書いた物語は小学生の夢を育むに必需だと断言していい。

 バクストン家のジェーンお嬢様が良いのだ。 概ね話の筋は覚えてはいるが、今またこうやって放送が始まると朝の目覚めが少々待ち遠しく感じられる。 ジェーンよ、年寄りの爺がお供では大変だろう、この私が見守ってやるぞと、しばらくは毎朝彼女と一緒に冒険することにしよう。

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