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アニメ雑感

 AT-X でまたまた 「シムーン」 を流している。これは何度でも観てしまう作品。

   「立ちなさい、アーエル。 私があなたのパルよ」

 ・・・たまらんではないか。やはりこいつは素晴らしい。毎夕、晩酌時に合っているので日課の楽しみになっている。西村純二には 「true tears」 の後、焦らされている。 ぼちぼちアタマを掛矢でぶん殴られるような作品をまたお願いしたいものだ。 ぬらりひょんもいいだろうが、この監督は妖怪だの吸血鬼だのメカロボだのには実に勿体無い気がする。 当人にとってはよからぬファンの要望はいい迷惑でしか無いのだが、これも本人が蒔いた種と御容赦願いたい。

 「フラクタル」 が始まった。ラピュタ、ナウシカのようにワクワクさせるものがある。広がる草原、点在する白い石垣。ストーン・ヘンジのような遺跡でも現れそうな背景だ。OPの万華鏡映像は何なのか。多元宇宙論、M理論などに基づく話なのかとも想像してみる。
 海と空と陸の緑、自分のような田舎者にはこういった背景がいたく気に入る。いわば日本アニメの主幹と言って良い絵画でもある。そこに美少女がメーヴェみたいなのに乗ってやってくる。追っ掛けてきたお間抜け三人組はタイムボカンだかナディアだかを連想させるものの、EDの民謡が印象付ける如く、土地の言い伝えや伝説に近代宇宙論が絡まっているような中身がありそうで、「日本のAnime」 らしさがプンプン臭う作品に思える。

 相変わらずな人気の「禁書目録」は、魔術と科学のせめぎ合いが魅力だ。魔術発揮能力たるや何なのかとまでは踏み込まないにせよ、科学側がちょこちょことその境界を啄んでいるエピソードがたまらない。
 当麻君達の敵対女性がことごとく顔面をぶん殴られて敗退に至る。それがウリであるとはいえ、ここまで続けばちょっと痛々しく、いかに悪玉とはいうものの女性なのだから、そのされこうべが複雑骨折するほどの強烈さで顔面に拳を入れるのは如何なものか、他に倒す術はないのかと思ってしまうのだ。

 こう感じるのが自分だけで、多くの男性諸氏にこれがウケているのだとするならば、世の男共はそれだけ情け無くなってしまったとは言えまいか。気に入らぬオンナはぶん殴りゃいいという思慮分別無き短絡さに繋がりそうではないか。そういえば、DV (ドメスティック・バイオレンス) というヤツも大変な社会問題だ。
 世が世であるからしてアニメ作品もかくの如しという訳でもあるまい。いつの時代も、オナゴを叩いたとあっちゃあ寝覚めが良かねぇやな。 当麻君、ちったぁ考えてみちゃあくんねぇか。