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ろくな気象でない

 中国山地で記録的大雨だそうだ。 遙か昔、我が地元でも大水害に見舞われたらしいから、野良で出くわす年寄り連中は 「可哀想にのぅ・・・気の毒じゃ」 と口を揃える。 「それに引き替え、ここらはなんで降らんのかのぅ」 と嘆きもする。 豪雨や洪水被災の大変さは知っているものの、この地元では降雨量不足に頭を痛めている現状がある。

 記録的豪雨もそうだが、今年はろくな気象でない。 春先の受粉シーズンに遅霜にやられたのがかなりの打撃だ。 更にGW過ぎてもホーム炬燵に電源を入れる日が多く、初夏の到来が甚だ遅れた。 一転、梅雨は空梅雨で真夏日もあり、熟す前に日焼けする始末。 樹が実そのものを育めない、育む機会、月日を与えてもらえなかった。


 例年の4割しか出荷量がない農家もある。 平均で6~7割どまりだろうという見込みだ。 我が農園は8割はいくだろうと思えるからマシな方だろう。 いずれにしても、落ち込んだ生産量の分は価格増に代わってくるのかといえば、その期待は薄い。 収穫期に家内工業で回してゆけぬ農園は雇い労賃で押し潰されよう。 どのような産業でも銭喰い虫は直接的な労務費と機械費なのだ。