レベル5の超能力者ではあるものの、御坂といえばそのシスターズ語らずして物語での存在は薄れる。 両者ワンセットの設定故に、シスターズに纏わる展開が作品での御坂美琴たる在り方だ。
妹達の扱われ方、及びオリジナル美琴の関わり方が深刻でヘヴィなだけに、エピソードは陰惨で辛く重苦しい。 しかしながら、美琴自身もそうだが、殊に妹達の幼子的純粋無垢であるところが見る者を安堵させ、強烈に惹き付ける。 凄惨極まる殺害のされ方も、彼女等が未発達な “人” 故に一層の哀感に満たされ、むしろ哀婉な表情すら覗えもするが、組まれたプログラムを黙々と遂行する屈託無さが我々にとって救いでもある。
このシリーズは確かにその世界設定やストーリーにかなりな魅力を持つだろう。 しかし、TVアニメとしてこれだけの人気を誇るのはやはり灰村によるキャラデザインによるところが大でなかろうか。