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春の宵

 三月になった。 雨は嫌いだが、この時季、気温上昇と共に雨をくれてやってもらわねば伸びる芽も伸びない。 スコールのような狂った降り方だけは勘弁願いたいと今年も祈る。 あと、遅霜も御遠慮願おう。 心なしか、お天気コーナーの春ちゃんが鮮やかに見える。 草の匂いがしてくるのはもうすぐだ。
 小泉今日子の 「春風の誘惑」 でも聴こう。 ちょいとコーラス効かせたあの間奏ギターの小気味よさが浮かれ気分にしてくれる。 今から思えば何かのコスプレじゃないのかと思えるような三流アイドル的ピラピラ衣装が目に浮かぶ。 そういえば 「親衛隊」 なんていう人達がいた。 今じゃ大変なオジサン達なんだろうけれど、当時を振り返って今、何を思うや。

 オタ芸の乱痴気ニイチャン達もやがて歳を取る。 いずれ彼等も若き日の愚かさを懐かしむのだろうか。 乱痴気といえば、今のお婆さん達はロカビリー全盛時代、平尾昌晃や山下敬二郎、ミッキーカーチスらにパンツを投げたそうな。 プレスリーファンを真似たらしいが、ステージに若いオナゴのパンツが飛び交うわけだ。 ちょっと壮絶ではないか。
 で、その日のステージ終了後、それら夥しいパンツは誰の手に渡ったのかどのように処分されたのか。 残念ながらそれは私の知るところではない。 そのテのものを盗んででも欲しがる特異な人が当時もいたことだろうから、ネットオークションはないにせよ、案外そういった趣向の人にお裾分けされたかもしれない、などとアホな想像に耽るのも弥生月のせいか。


 Here we come,
 walkin' Down the street.
 We get the funniest looks from
 Every one we meet …… 

 続くスネアの三連が懐かしいモンキーズのテーマ。 デイビー・ジョーンズが亡くなった春の宵。