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イカ娘

 『イカ娘』 のTV放送も近くなった。折しも猛暑が終わり、秋台風の季節となり、スルメイカはぼちぼち終いではあるものの、冬場のヤリイカがこれまたいい。
 タコでもイカでも生きてるヤツを見ればあまり気色の良い生き物ではない。美味じゃ美味じゃと言いながらぐい呑み片手にこんなものを摘んでいるのかと思う。しかしこいつがあると一杯やらずには済まされない。スルメイカの耳(ヒレ)を好きである。コリコリした食感がいい。逆にモンゴウなどのもちもちした分厚いばかりな身はさほど喰いたくない。

 生で喰ったり焼いて喰ったり、衣を付けて揚げ物にしたり、イカというヤツはどのようにしても旨い。そのせいか、函館には遂にイカール星人までやってきた。人類への復讐だ。
 函館市の観光CMが評判だったため、今やイカール星人侵略物語なくして函館は語れぬほどで、その観光名所を巡っては 「ほうほう、これがあのときイカール星人にヤラれた建物か」 などと妙に感慨深い観光客もいることだろう。

 イカール星人は 「イカばっか喰いぁがって!」 と怒るらしいのだが、イカ娘は 「海を汚しぁがって!」 と湘南にやってくるらしい。人類に対する彼等の怒りには多少の違いがあるものの、イカが遂に憤怒の刃を抜いたのだとすれば面白いではないか。
 イカ娘などはスカート穿いて「イカにも」といった萌えキャラで、イカがわしさもないからウケるんでなイカい? などと、人々に好まれそうなこのキャラの放映を待っている。 勿論、清酒を呷りながら、テーブルの上では今宵もそれが酒の肴である。