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かぁくぎゅうつ

 言い間違え、読み間違えはするわ、質問内容はすっ飛ばすわで実にしまりがない這々の呈。元より突っ込まれどころ満載にて先客万来の一大バーゲンセール国会だ。
 与野党で熟議を願いたいというのは市民運動家らしい反面、それではお前達政府はどういう策を持っているのかと突っ込まれれば何もないのである。野党の皆さんにもぜひ御協力願って・・・との低い腰は決して謙虚な姿勢ではなく、自民幹事長の言う「縋り付き」そのものだろう。鳩山も菅も、国政をしっちゃかめっちゃかにしておいて、身動き取れなくなったので責任を分かち合いましょうというのでは虫が良すぎており、根性が腐りきっている。

 実際の話、代表質問に対し何ひとつまともに答えてはいない。言い逃れさえ出来ない状況であるのが判る。現実を直視しない以上、野党は激しく突っ込みこそすれ論壇に上ってはくれまい。ヨレヨレながらも延命だけを考える麻生政権末期と同じである。そういえばあの総理も度々漢字を読み間違えた。
 「席巻」を「せきまき」と読んだNHKの女性アナなら、新婚の浮つきで心ここにあらずなんだろうと嘲笑されてそれで事は済むが、一国の首相答弁で他人の書いた原稿をアワくって読み違えるなどは「恥」と思わねばならぬ。

 自民党時代よりこの首相はイラ菅で煽られ易く、野党時代の突っ込みには饒舌であったが、こと守らねばならん立場になるとイラ菅が邪魔をして滑舌機能がまったく働かなくなる。痛いところを突かれて早く反撃に転じたいとの心理からか、実にいい加減な日本語発声になるのだ。
 「熟議いただきたい」 が 「熟議いたぁきたい」 になり、「科学技術」 などは 「かぁくぎゅうつ」 となるのである。障害を持つ人が懸命に発声練習して話してくれるのとは訳が違う。お前、内閣総理大臣だろう、辛いのはもっともだろうが、もうちっと落ち着いて喋れよとこちらはTVの前で呟いてしまうのだ。