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千葉ロッテが勝った

 激闘の日本シリーズだった。息詰まる投手戦もあり、追いつ追われつのシーソーゲームもあり、地上波中継が何試合あったのか知らないが、一方的でない両者のぶつかり合いは頂上決戦に相応しく思えた。

 千葉ロッテは4試合目の延長10回にキメられそうだった。最大のチャンスをサードライナーゲッツーという形で潰してしまうのも勝負の運か、リーグチャンピオン中日の底力か。6戦目、7戦目と延長続きな内容には球場に詰めかけたファンもお買い得なチケットだったろう。
 結果だけ見れば、CSで最後尾から勝ち上がった勢いを千葉ロッテはそのまま維持し続け、鉄壁の中日投手陣もこれを押さえきること叶わなかった。それにしてもこの第7戦、ロッテは終盤の毎回ピンチをよく躱した。

 見ていていつも感じるのは、西村監督という人は12球団で最も喋りが上手いのではないかということ。流暢で質問の意味を外さず、言いたい内容にそつも無く、この人は喋っていてもトチることは少ないのじゃないかなと思う。出来れば本拠地で優勝監督インタビューを受けたかっただろう。

 シーズン3位からの日本一は初めてらしい。毎年各チームの力が頡頏しているパ・リーグの実情がここに出ている。ますますもってペナントレース覇者への敬意が薄れていく気がしないでもないが、日本シリーズは完全に別物だと割り切ればいいのか。だが現行はどうにも中途半端な制度という印象を拭いきれない。
 完全に別物とするならば一発勝負の全球団トーナメントでもいいのではないのか。12球団に加えること独立リーグ、社会人野球、大学、高校から1チームずつ。これで16チームとなり、きれいなトーナメントツリーが出来上がるではないか。もっとも、興業だなんだで問題も多いだろうけれど、王さんあたりが中心となってひとつ考えてみてはくれまいかと願うところ。