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反原発ならば

 本格的な積雪シーズン。 我が家の庭も今朝はうっすら白くなった。 雪が降らねば冬らしくないのはそうなのだが、積雪になると、こいつは雨水のように簡単に流れて行ってくれない。 ちょいと踏み固めればいつまでも残りやがる。 ^^;)

 横殴りに吹雪くニュース映像を見ていると、震災被災地と党利党略選挙戦のギャップに沈鬱な気分になる。 互いのこき下ろし合いもそれは戦術だろうけれど、「死に地」 に追いやられてしまった汚染地区についてこれからどうしようというのか、選挙争点の中に語られることがない。
 原発事故の教訓を踏まえねばならない、とは叫ぶものの、実際に今現在殺されてしまった広大な土地を蘇らせる方策はあるのか。 それについて触れられない状況を見ると、中央政界としては 「もうあの土地は諦めろ」 「見切りを付けて土地を棄てよ」 と言っているかのようだ。 だがそれを決して口端に出すことはない。 言えはしない。
 原発事故は人災であるとし、当時の首相・菅直人と東京電力の責任だと片付けて幕引きを謀りたい肚の内が透け見える。 そんなことでよいのか。 国民の生命と財産を守る国政の最高機関は国会ではないか。

 リスクの大きさや使用済み核燃料処理問題から各党は反原発を御題目に掲げてはいる。 御説ごもっともながら、だからといって今現在起こしてしまった事故の後始末を放棄して良いという理屈には繋がらない。 反原発を唱える以上、尚更のこと汚染地復興問題に取り組まねばならぬ筈だ。 多くの人々は好きこのんで避難生活を強いられているのではない事を肝に銘じるべきである。