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もう無茶苦茶

 昔流行った演歌に 「氷雨」 なんていうのがあった。 夏の雨は少々打たれてもどうということはないが、この季節に濡れるのは御免被る。 衆院選に向けて世の中が熱を帯びるどころか、そぼ降る氷雨に有権者の意識はますます冷え込んでいく。

 橋下総統のかつての勢いはどこへやら、石原爺さんに口説き落とされて主張の弁解余地無き腰砕け。 ハナから一緒になれるわけなかろう維新と太陽の強引な混ぜ合わせは、意味不明なごった煮集団へと変わるだけで、総統のお粗末な弁解発言だけが虚しく響く。 政局の力は数であるのは間違いないものの、石原も橋下も外映えするパーソナリティだけで身内のごった煮を統べようとしてもそれは無理。 自信過剰と傲慢である。 民主党よりなおひどい無理矢理な寄せ集め志向は、国民の冷めた眼差しをまったく理解してはいまい。

 少数政党が細かく乱立してくれるに越したことはない野田と安倍。 マスメディアを引き付けておいた方が有利な選挙戦。 ワシら二人で党首討論でもやって新聞紙面を独占しましょうや、おお、それなら異存は御座らん、なんてところが実状か。 貴様ら二人だけ目立とうなんぞ許せるか、学会票をナメてんじゃないぞと山口が気勢を上げる。

 麻生太郎の所信表明演説が野党に対する質問状の如き内容であったのは記憶に新しい。 今の野田佳彦の演説や会見はあれと同じである。 政権与党たる自覚と重量感に欠ける。 そう思えば、当時の麻生も街頭で声を上げれば上げるほど罵声とヤジに見舞われ、総裁は応援演説に来なくていいと地方から煙たがられた。 野田もまた然りであろう。
 一方の安倍自民党は既に勝った気でいる。 これまた当時の民主党と何ら変わりない驕りである。 原発もTPPもお茶を濁し、民主党がダメだからワシらなんだという話の持って行き方には、利権癒着ドロドロで腐敗凋落した反省も、新生された清々しさも見当たらない。

 さてさて、投票率はどのぐらいか? 約半数を占める無党派の票はどうなるのか? 



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      私、堪忍袋の緒が切れました!
      海より広いあたしの心も、ここらが我慢の限界よ!