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退くに退けぬ

 電力が足りんぞ足りんぞと夏に向けて一大キャンペーンを張る政府とマスコミには、御苦労なことだと思うより、焦りの強引さ丸出しなその様はあさましさまでが目について不快極まりない。 全世界を震撼させた 「フクシマ」 はもうとうにどこかへ追いやったらしく、事故の収束宣言をしたのだからあとは知らんと言いたげに、原発原発、なにがなんでも原発再稼働、の一点張りには、場末キャバレーの呼び込みニイチャンでももう少し気の利いた誘導をするだろうと、もはや国民は嘆かわしさが薄ら笑いとなって政府を嘲る始末。

 無論、その裏には、こんなとんでもない北朝鮮みたいな連中に国家を任せられるものかという憤慨が渦巻いている。 いくら能無しの阿呆政府でも国民のそれは感じているだろう。 故にもう退くに退けぬ状態であることは間違いない。 イタチの最後っ屁よろしく消費税増税を通すか、それが出来なくば原発利権の防壁だけでも積み上げておこうというところか。 普天間、拉致被害、尖閣諸島等々の外交も被災地復興も、もはやこやつらのアタマの中にはあるまい。

 大飯原発を再稼働させるや否やでは、そもそも政府方針というものが何につけても無い政府なのだから、どちらとも訳の解らぬ見解表明に終始した挙げ句、数名の内輪話で 「はい、再稼働容認」 とする辺り、あの養豚場から逃げてきたような経産大臣に首縄つけて尻を叩く飼い主連中にとって、これまでの工程はまずまず順調な進捗状況ではあるのだろう。
 滋賀や大阪、京都辺りでブータレている向きはあるものの、なに、かまうことはない。 福井県とおおい町の横っ面を札束でひっ叩けばそれで地元了承だと踏んでいる。 それが落着するまでは総選挙など以ての外、今の政権でいてもらわねばならない。 なんとしても大飯原発で再稼働の 「前例」 を作っておく必要がある。 さすればあとはドミノ倒しに右へ倣えで万々歳なのである。