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納得に至らない

 9.11 が近付いて、特番宣伝があちこちに見られ、巨大高層ビルの崩落映像がTVで繰り返される。

 今でも不思議に思う。 不謹慎だが、崩落が見事すぎるのだ。 ひとつめが真っ直に押し潰されながら崩落し、隣のビルもまったく同様に、ビルの芯に吸い込まれ落ちるが如くに崩れた。 ツインタワーの双子ビル、その最期まで似ることもないだろう。 横にさほど高くはないビルもあって、ついでにその崩れ方も解体屋が段取りしたかのようだった。

 何千人もの犠牲を生んだ無差別奇襲攻撃の修羅場で、これはあまりにきれいすぎる崩落ではないか。 偶然だと片付けるにはいささか疑問符を拭えない。 世界の学者がああだこうだとCGを駆使して説明していたが、それにしたって・・・・と、どうにも納得に至らない。

 米国内では未だに 「政府の陰謀説」 を唱える人々がいるらしく、この 「ビル崩落の疑問」 が彼等の言い分のひとつになっている。 解体屋がビル爆破するように、あらかじめ仕組まれていたのだというものだ。
 それもまたかなり無理のある説で、人っ子一人いない廃墟ビルなら話は分かるが、多くの人間が日々働いているそこで周到な段取りを何ヶ月にも亘って秘密裏に行うことなど不可能だ。 第一、ビルの要所をワイヤーで内向きに引っ張り込んでおかねばならないだろう。

 学者やゼネコンの技研が言う通り、構造的なものなのか。 思うに、テロリストの突っ込みがほぼ水平だったのもかなり大きな要因に違いない。 例えば、急降下爆撃機のように真っ逆さまに突っ込まれていたなら、また違った崩れ方になっていたのではないか。 青竹に斜め上からナタを振り下ろされる如くにだ。