記事一覧

CR2032の交換

 先日、PC 起動時にBIOS情報以外にやたら長く ぐだぐだ表示され、F1かF2を押しやがれと迫ってきた。なんだと、この野郎、エラソーに、主人を誰だと思っていぁがるんでぃ、とF1で立ち上げてみたものの、時計は狂っているし、尋常でない。なんだぁ? 何が面白くねぇんだコイツはぁ、と再起動させても同様だった。

 時計をセットし直しても起動の度に狂っているというのは、おそらく電池だろうなと思い、そう言えばもうかれこれ何年になるのか、おめぇさんとも長ぇ付き合いだわなぁと、今度は一転さすりながら中を開け、マザーにある電池仕様を確かめた。この夏に中を掃除してやったばかりだからホコリも吸い込んではいず、きれいなものだ。

 器用だと自負する我が指の爪先で外せまいかと試みるも、ガラステーブル上のコインを摘み上げるように簡単ではない。そこにはめ込んで固定しているのだから当たり前だ。そりゃまぁそうだわな、オイラがマザーボード屋でもそういう作りにするわい。溜息つきながら、確かあった筈だと精密機器用の工具セットを探す。
 しかし見当たらない。そこらを引っ掻き回すほど肝心なものは出て来ず、なんでこんなもの大事に置いているのだという不要物ばかり目に付く。これではハルトマン中尉を笑えない。仕方ないので台所から爪楊枝を持ってきて少しこじたら見事に外せた。
 新品の電池を買ってきてはめ替えてやったら完治した。すこぶる快調、正直なものだ。人間や動植物ではこうも簡単にはいかない。時告げ砦の整備士ノエルのセリフもごもっともだ。

 翌朝目覚めて虚ろに書棚へと視線を這わせていたら、雑書の端に見覚えあるものが挟んである。安物だが紛れもなく精密機器用の工具セットだ。てめぇ、馬鹿野郎ゥ、今頃ノコノコ出てきぁがって! 道具に文句言っても始まらない。誰のせいでもありゃしない、みんなオイラがわるいのか・・・。尾藤イサオのえらく古い歌が身に浸みる。

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://www.yotchn.com/diarypro/diary-tb.cgi/32

トラックバック一覧