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御用だ、御用!

 我が家の近所でも休耕田があり、そこはお山の獣が入り放題にしてあるから、毎日のようにイノシシが田面をほじくり返している。 ちょいと横を見れば刈り取った稲を干してあるのだけれど、そこへは溶接金網が張り巡らされていて侵入できない。 奴等だってフラストレーションは溜まる。 抗議のデモでも行ったかのような凄まじい荒し方だ。 草ボウボウだった休耕田はイノシシによってあらかた除草され、雨上がりなどは泥風呂として使った跡もある。

 あそこは奴等の遊び場にしておけばいいと地主は言う。 機械化耕作として使い辛い小さな田であるし、彼等もこの辺りを彷徨いてタダで帰るんじゃ腹の虫が治まらんだろう、と笑う。 山に食い物がない以上、里へ降りてくるなと言う方が酷だ、大事なものはくれてやる訳にはいかんが、休耕田をほじくり返すぐらいはさせてやってもいいだろう、と。
 地主はチラリと遠くの山々を一瞥する。 無理ぁねぇわいな、と呟く。 いつ手入れされるのか、いつ用材として切り出されるのかさえ見通しのない植林の山だらけ。御先祖様からの山は手放させない、かといって管理する費用も出せないから放置しっ放し。 結果、獣は住めなくなり降雨災害にも脆くなる一方だ。

 ウチの親父に言わせれば国策の間違いだとする。 確かに一理ある。 資源の少ない島国に於いて、富国強兵から始まって敗戦後の復興までの間、用材を植えよ育てよとした国策は無理からぬところながら、その後の安価外材輸入と対外政策の反面で、農林省は国内の山林保持について何か手を打ってきただろうか。 林野庁の統計で将来への懸念が少なからずあったにもかかわらずだ。 政治がやってきた事と言えば、せいぜい土建族議員が高速道路用地を秘かに先行買収してきた程度だろう。


 長野ではクマ、静岡ではシカが住宅地に現れて大捕物だったようだ。 怪我をされた人もいて、警察官も大変だ。 特に子供や年寄りにとっては脅威。 外から帰ってきたらクマが漬け物桶を漁って 「おぅ、こいつぁ今朝漬け込んだのか? まぁ浅漬けもいいやな」 なんて言いながら座り込んでいたという話も冗談には聞こえない。
 「ちょっと借りてるよ、坊や」 とパズーのテーブルを占領して食卓を広げていたのはドーラおばさんだったが、「おめぇ、もっと若いうちに摘んでこいや」 とかほざきつつ、シカがそこで生野菜喰ってたっておかしくはない。 「やい、来年からはな、無農薬にしておけよ」 とふんぞり返っているかもしれない。

 大捕物なら警視庁も無法自転車の一斉取り締まりを実施したそうだ。 一昔前の中国じゃあるまいし、こんなろくでもない連中を放置しておいたのではいけない。 大半が交通法規無視と自覚した上での行為なのだから、とっ捕まえたらまず2,3発張り飛ばせばいい。 その上で悪質な危険運転として50万ぐらいの罰金をむしり取る。 罰が甘いからつけあがるので、そのくらいの法改正は急務だろう。
 本人だけでなく、世帯主と勤務先へ赤切符を突き付けるようにした方がいい。 自転車であるという事で軽く考え、自転車なら許されるという甘ったれた性根を世間に晒してやらねば、ノータリン共のアタマは理解できまい。

 

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