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草刈り終えて

 今年はこの先、もう大々的な草刈りも必要ないだろうと、徹底的に刈り込んでやった。 少年の頭をバリカンで坊主にしてやる気分だ。 あとは残してあるススキの具合を見計らって刈り入れる。

 家の生垣にしてあるウバメガシの刈り揃えには八方刃のディスクを使う。 こいつで植木屋よろしく方形に整える。 さすればお袋さんの恰好の物干し台にもなり、見た目の他になにかと都合良い。
 生垣剪定やススキ刈りなどを除き、自分はまず金属刃を使わない。 草はもっぱらナイロンコードで刈ってしまう。 近所でもこれを使う人は増えたが、いかんせん作業着が汚れてしょうがねぇ、と嫌う人も多い。 刈った草葉のチップがビシバシ自分の方にも飛んでくるからだ。 イラクサなどの雑草を侮ってはいけない。 彼等も立派に樹液を持っている。 故に洗濯しても落ちにくい。
 だが、屋外の仕事で汚れぬ仕事なんぞあるものか。 汚れてもいいから仕事着なんじゃねぇかい、お前さんらはお公家さんかえ? と自分は思う。 ^^;)

 農業への企業参入がもっと活発化されれば、そこではこういった作業も様変わりするかもしれない。 当該企業の下請け、孫請けに相当する人々が行うことになる。 個別農家も重層下請けに組み込まれる場合が生じる。 農作業に対するマニュアルというやつが文書化される。 経営上の企業責任、いわゆる品質管理規定や安全管理規定だ。
 いいものを作ろうと考えて個々一人親方の手弁当でやっているのが多くの農家なのだから、品質管理マニュアルはそれぞれのアタマの中にある。 企業の重層体系になったところで、作り出す高品質のものに対する考えはそうたいして変わるものでもなかろう。 ただ、安全管理に対してはちょいと厄介かもしれない。

 トラクターをひっくり返したとか畑の土手先から滑り落ちたとか、ハウス屋根の修理中に落下したり草刈り機で怪我したり、そういった労災関連の事故を企業は未然に防がねばならない。 つまりは工場労働者や建設労働者のような安全管理マニュアルに従えということになる。 例えば単純な草刈りひとつとっても、飛散物防護カバーはどうだの専用防護服とゴーグルは義務付けだの、下手すればヘルメットまで着用しろと謳うだろう。 労基署は間違いなくそういう指導をする。
 自分なら、何が悲しゅうて真夏のクソ暑い畑のど真ん中で防護服に鉄カブトなんだと怒るだろう。 つまりは一人親方の 「怪我は自己責任」 「怪我と弁当はてめぇ持ち」 な根性が染み着いているからだ。 しかし、考えてもみよ。 そこの畑の段差は2m程ありそうだから手すりを設けろ、労働安全衛生規則だ、などとやられた日にはたまったもんじゃない。 そんな邪魔なモン作って、仕事になるかぁー! ^^;)

 

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