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世界遺産

 北陸、東北ではひどい雨に見舞われているが、自分の周囲はまるで真夏だ。 空だけ見ていれば高校野球の県予選も終盤辺りのような気がする。 シトシト雨の続く紫陽花の梅雨なんて風情は完全に昔の話になってしまった。 もうそのような季節は我が国に二度と来ることはないと思っていた方がいいかもしれない。

 家電屋とかホームセンターでは扇風機を山のように積んである。 こんなものは前時代の遺物であるかの如く軽んじてきた連中が、節電列島となったこの夏、挙って買い求めるらしい。 スダレも保冷首巻きも売れているそうだ。
 「さびぃよりぁ、マシじゃねぇかい」 という自分の思いは田舎者である故の感覚だろう。 都会に住まう人々はコンクリートとアスファルトだらけなのだからたまったものじゃない。 殊に、生まれたときからエアコンの中で生活してきた若人などは甚だ耐性に欠ける。 猫のように涼しい場所を知っているわけでもない。 熱さに発狂せぬよう御注意申し上げる。


 小笠原諸島の世界自然遺産登録決定に続き、岩手の平泉が世界文化遺産登録の運びとなった。 これを機に、いにしえからの地元遺産に対する意識を改めて刻み込んでくれればよいし、震災復興の意欲鼓舞に役立ってくれればと思う。

 熊野速玉大社所有の世界遺産である山林を無造作にバッサバッサ切り倒してしまったのを見れば、ワァワァ騒いで 「世界遺産の地元」 にしたまではよいが、意識のお粗末さは如何ともし難い。 ひどいのになると、「え? 世界遺産になりゃあ、世界から銭くれるんじゃなかったのか?」 なんていう爺さんもいるのだ。 補助金貰えばそれでいいとする保守土建王国の乞食根性な哀れさがこんなところにも顔を覗かせる。 原発にしても同じだろう。 長年の国策による弊害だ。
 新宮市の馬鹿丸出し騒ぎも、結局どこのどいつが責任を負うのかうやむやでお終いにされる。 あそこの連中は所詮その程度なのだよ、との悪評や嘲笑だけが残るのである。

 富士山を世界遺産にする動きはどうなったのか。 遠目には耐えられるがその場に行けば 「こんな汚い所があるか」 という実状は否めない。 ゴミの不法投棄だらけだし、悪徳業者が他県から産業廃棄物を受け入れて埋めていたりする。 麓ではドッカンドッカン陸自の榴弾砲が飛んでいる。 ハナから話になりはしないではないか。

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