記事一覧

「天罰」 発言に匹敵しないのか

 一体こやつらは何を考えておるのかと、思わず仰け反るほどに呆けた口をあんぐりだ。 読売を筆頭とし、その金魚糞のようなセントラルリーグ各球団。 この非常時にあくまでも 3.25 開幕にこだわる必要がどこにあるのか。

 10万人以上の人が避難し、死者と行方不明者合わせてほぼ1万3千人。 破壊された行政機能がおぼつかない中での数字だけに、今後もおそらく増えそうだ。 未だ孤立している人々は分かっているだけでもほぼ1万人。 自衛隊の派遣規模約18万人はなんと約75%にものぼっている。 防衛省はこの16日、予備自衛官と即応予備自衛官の招集命令を発した。 まさに弓状列島未曾有の事態。 その上に原発事故がこれまで深刻化し、更には愚か者共の買い溜めや、止まぬ余震と風雪に暫定ルート確保は思うように進まない。 放射能に怯えながらの救援物資輸送なのだ。

 この状況を何と見ているのか。 ナベツネ爺さん曰く 「戦争に負けた後、3カ月で選手や監督から試合をやりたいという声があがって、プロ野球を始めた歴史がある」 だが、この現状認識欠如と甚だしい時代錯誤を諭してやれる取り巻きは一人もいないというのか。 百歩譲って爺さんの主張する旨、理解できたとしよう。 しかし、その屁理屈を当てはめても、今は戦時中なのである。 大空襲の猛火を防空頭巾とバケツリレーで対処している最中、野球を見に来てくださいよと宣伝して回る阿呆や、ビール片手に野球場へ出向く馬鹿がどこにいる。 ボケるのもいい加減にせよ。

 「何でもかんでも自粛すればいいのか。条件が許せばスタートするしかない。それがスポーツマンの責務」 とする読売・清武代表の言い分では、まったく世の現実を無視したゴリ押しだろう。 幹事長時代の小沢一郎でも思わず退いてしまいそうではないか。 これが読売球団の体質であり、それに俯いたまま黙して従う他の5球団で構成されているのがセントラルリーグなのだ。 コミッショナーはいわば国連事務総長のようなもので、大国のエゴによる拒否権発動にて、人類の望む方向へとけっして導けはしない。

 石原都知事は 「天罰」 発言で方々からの叱責を受けた。 ではセントラルがあくまでも 3.25 開幕に固執する行為はどうなのだ。 「天罰」 発言に匹敵しないのか。 ふざけるなという声は上がらないのか。 ナベツネ爺さんだからマスコミは沈黙か。

 選手会の主張の方がはるかに納得できる。 「プレーを見せることが被災地を勇気づけるとは思う。その思いは選手会もNPBも同じ。ただ、時期の問題。余震が続き、電力が制限されている状況ではやはり延期すべき」 と選手会長の新井は主張し、内海は 「余震もあり行方不明の方もいて、原発の問題、電力不足もある。ナイターで電力を使っていいものか。現状で野球をやって勇気づけられるかは疑問」 とした。 ごもっともではないか。 選手達の方が社会人として、国民として、球団の間抜け共よりよっぽど目が見えている。

 前選手会長の宮本に至っては 「復興が見えた時に勇気づけようというのはいいと思うが、いま野球で勇気づけようというのは思い上がり」 と、バッサリ斬り捨てる。 激しく同意で拍手喝采だ。 そして金本は 「勇気を与えるとか、勇気をもらうとかそういう状態ではないと思う。ゴルフもフィギュアもすべて中止になって、プロ野球だけがそこまで開幕にこだわる理由は何なのか」 と問う。 勿論、常識知らずなリーグに対する皮肉混じりの痛打である。

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://www.yotchn.com/diarypro/diary-tb.cgi/110

トラックバック一覧