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考えたくなくても

 過去のどの震災からも経験するように、死亡、行方不明の被災者数は日を追う毎にとてつもない増え方をする。 前日の二倍三倍などのレベルでない増え方だ。 今回は特に津波被害が大きく、海の方へ流されたままの被災者も多い筈。 また容易に捜索すべき場所に立ち入ること叶わぬという災害規模の大きさが悪条件のひとつとなっている。

 そこかしこで遺体らしきものが視認出来るといっても、実際そこまで救援部隊が辿り着けないようだ。 被災が広範囲すぎるし、津波警報、注意報がなかなか消えない。 何百人ぐらいの人があの一帯で倒れているようだ、としか言えないのでは時間との闘いである救出活動も人的被害数の掴みもはかどりはしない。 実際、現場でそれにあたっておられる自衛隊員や警察菅、消防の人々、更には地元の有志など、あまりの被害状況に当惑し、焦りともどかしさに苛まれているのではないかと思う。 もっと人と物資と機械を早くよこせという気持ちではなかろうか。
 各地で集落が根こそぎ持って行かれた事実から、考えたくなくても阪神淡路の震災を上回る恐ろしい被災死亡の規模が脳裏を過ぎる。

 何か出来ることはないか、毛布の一枚でも使って貰いたい、との被災地に向ける心情はもっともながら、今のこの状況下では個人的な物資援助は現地の煩わしさを増やし、むしろ対策最前線の邪魔になるだろう。 行政単位、企業単位でどかっと大口な物資援助が求められる。

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