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トンズラ船長

 「機長、何をするんですか!」 の逆噴射機長を思い出してしまう豪華客船の船長。 羽田沖で逆噴射して墜落させたあの機長もイカれたような放心状態で、乗客より先にさっさと救命ボート上にいた。

 座礁させてしまったイタリア客船の船長はひとくちに言えば無責任。 危機を招いた張本人であるにもかかわらず、まず助けねばならぬ乗客を放っぽりだしての保身逃避。 板子一枚下地獄の船頭さん達は危機に際して最後に船を離れるのは自分であると日頃より心得ている。 船長が船を見限るのは全乗客、全乗務員を避難させ終わってからでなければならない。 資質を疑うというよりも、資質そのものを持ち合わせていないと言うべきか。

 新築の建物の中から有害放射線量だという。 ワァワァ報道しているが、そのようなことは当たり前だろう。 原発がイカれた時点で広域な土地も海も殺されたのだ。 誰も滅多に踏み入らない山岳地帯や里山の林にもけっこうな放射性物質がばら撒かれている。 そこの砕石もそこの腐葉土も海の鮮魚も汚染されていないと誰が言えるのか。
 月日が経つに連れ、放射性物質は山から平地へ、街へと流れて移動する。 最終的に行き着く先は海だ。 今でも深い部分に高濃度沈殿しているらしいが、陸より流入する以上、それはこの先部分的にまだ濃くなりそうだ。

 「直ちに人体への影響はない」 と言い続けた政府や、「事故は起きましたが私らの知ったことではない」 の態度をとり続ける電力屋と霞ヶ関は、いわばイタリア豪華客船の船長ではないか。 こやつらはこの船長をどうこうと非難はできまい。 振り返れば、事故直後に自分達だけ60kmも離れた土地に逃げていた役人もいたではないか。
 3.11の忌まわしい大津波被災の日、我が身を棄ててまで住民避難に努めた地方公務員や多くの民間人。 その行動は尊く、我々が彼等を忘れることはない。 関東軍じゃあるまいし、トンズラ船長のような原子力ムラの連中を考える度に、命を賭して救助にあたった人々を思わずにいられない。

 

我々は馬鹿である

 年が明けたからとて、政治のニュースはムカッ腹立つ内容ばかりで、ニュースを見る際の気分の悪さには 「正月に飲んだ酒を返せ、このヤロー!」 と怒鳴りたくなる人もいるのではないか。 手元に掛矢でもありゃあ即座にぶっくらわしてやる、という気にさせる総理のアップ映像には耐えられん。 ^^;)

 沈みかけの与党から我先にと逃げて新党作った連中も、落ちこぼれ不良集団で新結成した連中も、国民の目にどう映っているのか考えたことなどなさそうで、いずれも世論の火の粉をどう躱そうかの狼狽えでしかなく、政策理念無しの箸にも棒にもかからぬクズ共でしかなかろう。

 しかし、いざ選挙となれば、こういった連中にも幾分かの票が入る。 そもそも、いかにいい加減な世論調査だとはいえ、現政権でも支持率が3割ほどあるというのは国民の側も異常ではないのか。 ニコのネット調査でも 「どちらともいえない」 が3割強もあるのだ。
 多くの国民がお人好しで他人任せな性分なのだろうか。 いや、それだけではあるまい。 御用メディアの “御用達報道” がかなり効いていそうだし、国民から 「考える力」 が削ぎ落とされているように思う。

 つまり、我々のアタマが相当馬鹿になっている。 スーパーへ入ってみるといい。 多くの買い物客の目に留まる壁に張り紙があって、何が書かれているのかと見れば、「万引きは犯罪です」 とある。 駅でも同じだ。 「痴漢は犯罪です」 と書いてある。 それのどこが悪いのだ、実に真っ当ないい呼び掛けではないか、などと頷いている者はかなり重傷である。

 そのような当たり前のことをわざわざ注意喚起せねばならぬほど、我々の社会が落ちぶれ果てて腐りきった証しではないか。 盗んではいけない、婦女子を辱めてはいけない、そんなことも判らぬ国民になり下がったのかという惨めさを感じないだろうか。 そういう社会が生んだ政治屋共なれば、ロクでもないのは当然かもしれぬ。

 政界は確かに人材枯渇。 橋下総統閣下のような人物を待望する声も上がろうというものだ。 先代の御威光票田を受け継いだボンクラや、カネで票を買い漁った連中ばかりではさもありなん。 だがそやつらを当選させてバンザイ騒ぎをしている有権者は、そろそろおのれの馬鹿さ加減に気付かねばならない。



 有徳なる人民が腐敗した国会議員を選出することなどなく、卑劣で無分別なる人民が善良な政府を持つことなどない。 これ即ち、古今の通則である。
              ---- Edmund Burke ----

 

新将軍様

 寒いのは嫌いなので、冬は概ね出不精になって “冬眠状態” が多い。 なに、冬眠といってもしっかり酒を飲んで飯も喰う。 ^^;)  イノシシとアライグマに壊された柵を補修して、遅掛けの年賀状書きなんぞしていると短い日が暮れる。 えべっさんの日が過ぎる辺りまでシーズンオフで、いわば自主トレ状態。

 TVのニュースを見れば北朝鮮人民とおぼしきオバサン達が大仰に泣きわめいている。 なんなのだ、この異様な映像は。 それにしたって、お馴染みのニュースアナウンサーを筆頭に、ヘタクソこの上ない演技ではある。 自分が劇団の親方ならこんな三文芝居しかできない連中はオーディションで床モップでもぶつけてやる。 もっとも、悲しくもないのに泣き叫べと素人に強要したところでこの程度しかできないのも然り。 我が国の与党様と同じで、世界に向けた恥の上塗りだけが得意らしい。

 噂によれば、半島北の新しい将軍様は 「馬鹿小僧」 だの 「デブ小僧」 だのと人民に貶されているらしい。 豚だ野豚だとクソカスにこきおろされるどこかの首相もそうだが、一度駄目出しの眼差しを向けられると、こういうふくよかに太った体系は 「無駄に肥えた役立たず」 のレッテルを貼られがち。 更に新将軍様におかれては、どうみても仕事も知らないキモオタにしか見えず、筋肉質でいかにも敏腕スパイのようなプーチンの目つきは悪意に満ちて気色悪いが、体制維持のためとはいえ右も左も判りそうでない無知無能なキモオタ小僧に軍の全権を与えようというのでは、内部からの反発勢力も当然ながら想定すべきところだろう。

 

生き血を啜る

「おぅ、よぉ、なんでぇ、あの酔ったよなふざけた会見表明ぁよ?」

   「はぁ? ああ、東電の値上げ表明ですか」

「とんでもねぇこと言いやがってよぉ。 なにが値上げでぇ、馬鹿野郎!」

   「原発事故収束宣言の直後ですしね、これも筋書き通りですかな」

「収束だぁ? どこがだぁ? 素っ裸で建屋ン中へぇったってかまわねぇってのけぇ?」

   「いや、ですからね、それもこれも台本通りにやってるんでしょう」

「国民の皆様によぉ、こんだけ迷惑掛けて御厄介になってんだぞ。 当のてめぇらぁ、いってぇどんだけ身ぃ削ったんでぃ?」

   「そうですなぁ、身勝手と言いますか、国民の生き血を啜るような連中ですわな」

「あんにゃろうらぁ、役員の首切りと報酬返上ぐれぇやったのけぇ? 企業年金ぁ廃止だろうが。 社員給料も半額だわな。 ゼータクな固定資産の売却もよぉ、送電網の売り飛ばしもよぉ。 そういうこたぁ、全部済んでんだろうなぁ、ええ、おい?」

   「そんなのあるわけ無いじゃないですか。 ボーナスも貰ってるでしょうなぁ」

「なんだと、この野郎ぉ!」

   「お分かりの筈ですよ。 あの手合いは官僚、政治屋と変わりませんから」

「てめぇらの身を削るなんてこたぁしねぇんだな。 代わりに国民の生き血を吸い上げるってのか」

   「当然でしょう。 たとえ小惑星が衝突してきても・・・ですな」

「クソッタレ! このまんまじゃ腹の虫が治まらねぇやな」

   「じつは私、“デスノート” とかいうの持ってるんですけど・・・・」

 

国民は声を

 「キャピタリズム」 という映画を作ったのはマイケル・ムーア。 先頃米国では大規模な 「反格差」 集会もあった。 資本主義国家で貧富の差がけしからんというのも妙な話で、儲ける奴もいれば損ばかりしている奴もいて不思議でない。 彼等は格差があってはならないと叫んでいるのではなく、一部の癒着利権と国策操作によるところが自由社会を蝕んでいる現状に怒っているのだろう。

 マイケル・ムーア流に言えば、国は大企業を救っても中小企業や庶民に手を差し伸べない。 くたばりかけた大企業なり金融業界などを放置したのではその影響計り知れずと見るのが国側の見識。 故に公的資金を湯水の如く使ってでもそれらの存続、延命に助力を惜しまない。 なによりも、持ちつ持たれつの大事な利権お仲間であるからだ。 カネヅルの樹が枯れかけたのでは一大事。 国民の血を吸い上げ、水代わりにその血を注いで生き長らえさせる。

 では、恐れ多くも国民の皆様方から頂戴仕った多額の税金を投入、その施しを賜る当該企業の社会的責任は一体どこへ消え失せてしまうのだろうか。 義侠心に奮い立ち、その後は国民のために奉仕に等しい活動を行った、などという話は聞いたことがない。 むしろ、何事もなかったかの如くふんぞり返っている姿しか我々は知らない。 そう考えると、大企業というヤツは国民にとって可燃性の危険物に等しい。 国を富ませる動力に使える一方で厄介な爆発物でもある。 トラブれば国民が多大な出血と苦難を覚悟せねばならん。

 3月の忌まわしい震災から数えて幾月か。 もう正月ではないか。 放射性物質さえバラ撒かなければ復旧復興はどれだけ迅速化できただろう。 この先も長い年月に亘ってこのおぞましい現実と我々は向き合わねばならない。 日本国は馬鹿だの愚かだのと世界から嘲られながらだ。
 「なにせ津波が悪い」 と言い続ける電力屋と政府の誤魔化しはもう国民に通用しまい。 東京や大阪で始まったという原発是非を問う署名運動などはそのいい例だ。 「地震には耐えた」 の報告も白々しすぎて子供ですら信じない。 揺れの最中に夥しい配管がバラバラと落ちまくり、生きてる心地がなかったという作業員の多くの証言は消せはしない。

 原発利権の “原子力村” が築いてきた今日の組織構造、国費横領構造は、一度焼け野原にでもしてしまわねば如何ともし難いのではないか。 発・送分離や自由化が一部で提起されはするものの、民主にせよ自民にせよこれだけ業界と結託している有様では旧態依然を求めこそすれ、改革の 「か」 の字も発しはすまい。



 驕慢に腐敗、堕落と怠慢にとうとう怒った国民が自民党に制裁を加えたのが政権交代劇であったのならば、その壮大な実験はとんでもない悪政を生んだだけだった。 外交は出来ず防衛も出来ず、数ヶ月も経たぬうちにその無能さから官僚組織に丸め込まれ、霞ヶ関の傀儡、木偶人形としての値打ちしかない有様だ。 国政を軽んじ、腹を切る覚悟を持った者も一人としておらず、ネット上では売国の徒とまで非難されるまでの間抜けぶり。 実際、こやつらに政権延命させておけば、支援団体があやしいだけに、本当に国を売られてしまいそうではないか。
 民主党は腐敗凋落の自民党に代わって天秤仕掛けの如く政権を手中に出来ただけの、票田維持、延命第一な張り子政権でしかなかった。 欺された多くの有権者が悪いのか。次から次へと展開される謳い文句とは真逆の言動に国民は怒ろうとも、素知らぬすらっトボケはある意味、大したタマではある。 開き直りもここまでやれば “芸” の域だ。

 元より十把一絡げな寄せ集め。 あやしげな団体から援助を得ている魑魅魍魎の類。 この国をどうすべきかなどと策も展望も持ってはいまい。 総理の器もいなければ懐刀の実務屋も持ち合わせぬ。 旧態自民の派閥よりも更に質の悪い党内抗争に明け暮れ、挙げ句に党内融和だのと称した抜擢閣僚は、どれもこれも霞ヶ関に都合よいヌケ作揃いな面子である。 現財務相などは、あれで務まるなら近所の小学生でもやれそうではないか。



 政治の表舞台で国民は野党の奮起を期待するしか術はないというに、最大野党、まったく懲りてなさそうな旧政権・自民党は、国民の信用を取り戻すために何かしらの努力をしたのだろうか。 何もしておらず、何も変わっていない。 甘汁の夢よもう一度、のアタマしかなさそうだ。 与党のお粗末な防衛相は言うまでもないが、それにかこつけたクイズ出題ないたぶりごっこで遊んでいる場合ではないだろう。

 大阪市長選後の慌てふためきを見ていれば、何の政策も何の信念も持ち合わせぬ馬鹿っ面だけを世間に晒し、自浄能力の無さを国民に知らしめるばかり。 お前達は政権の座を奪い取られ、野に下り、この数年間その現実から何を学んだのだ。 貴様らはいいかげんにせよと国民に頭を叩かれても学習機能がまったく働いていない。 叱られてすねた落ちこぼれのふてくされ小僧と同じで、顧み反省することもなく、相も変わらぬ創価学会票をアテにした恥知らず集団のままではないか。 アホ面さげた谷川だの竹本だのが大阪府連の重鎮だと言われているようでは、それはまぁ橋下総統の靴先でも舐めたくはなるだろう。 もはや哀れでしかない。



 増税の必要性は大多数の国民がそれを認めている。 だがそれを急ぐのはなんだ。 いかに財務省様の勅命とはいえ、何かに取り憑かれたような傀儡総理の言動は異常ではなかろうか。 本当に消費税を上げるのは国民に体力が無い今なのか。 無茶苦茶ではないか。 預貯金があるだろうというのは年寄りの話だ。 子供手当のバラマキで誤魔化そうというのか。 その前に為さねばならん事があるだろう、切るべきものを全て切ってしまってからにせよと国民は怒っているのだ。

 一刻も早く潰してしまった方が国家のためかもしれない民主党と自民党。 これら腐りきった大所帯は早く解体せねばならん。 廃品の中から少しは拾って使えるのもあるだろう。 ただ、これらが国民の信用を僅かながらも取り戻せそうな機会はあった。 少数野党が出した議員報酬3割カットと公務員人件費2割カット案を通せばよかったのだ。 ならば多くの国民から賛同を得られたことだろうし、後生大事な票田も安泰化に向けられた筈である。

 あにはからんや、半年だけ50万カットしましょうとした体裁だけのおのれ等の議員報酬は元に戻し、この暮れには例年通りなボーナスまで懐にせしめているのではどだい話になりもしない。 そもそも議員共のボーナスというのはなんなのだ? 休まず遅れず仕事せずな公務員ボーナスというのもおかしな話ではないか。 本会議場で催涙ガスをぶちまける朝鮮半島辺りの血の気が多い人々であれば、永田町なり官舎なりに武装テロリストが突入していても不思議でない。 なぜならば民意に反した公金の横領であるからだ。

 夥しい人数の天下りとその受け入れ先の天下り擁護組織。 それに流れる恐ろしいまでの公金の額。 原子力村をはじめとする癒着利権団体。 仕事はしません銭をくれ、の公務員労組。 地方への一括交付金とは聞こえがいいようだが、地方議員と地方公務員労組が喰ってしまうのでは民意に反しよう。
 いつの頃から始めたのか、これらはマスコミに 「無駄の削減」 と言わせている。 そうではないだろう。 「無駄遣い」 などと言えば子供の小遣いやオヤジのパチンコ代を連想させ、大したことではないような軽さを植え付ける。 事の本質を間違えてはならぬ。 そのような生易しいものでなく、これは民意に反する公金横領の犯罪行為なのだ。 やはり腐れ二大政党は潰してしまわねばならん。

 大阪の橋下は総統閣下のままでいい。 そのくらいでなくば風穴も空きはしない。 しょうもないスケベ根性でも出せば怒りの市民が後ろから撃てばいいのだ。 橋下の辣腕は大都市とはいえ地方の組織故に発揮でき、効果も得られる。 府民、市民の目による監視がある程度ゆき届くからだ。
 これが国政となれば国民が見張れない。 何をやっているのか解らない。 マスコミはすべて御用使いで、料亭政治が焼鳥屋政治に変化しただけである。 つまりは国民の目の届かぬ場所で何もかもが動かされる。 国民の声は届かず、当選議員はせっせと公金横領に励むのみである。

 今、消費税増税など許してはならん。 故郷を追われ、避難生活を送る人々の頭上に雪が降る。 土地を棄て、牛を棄てざるを得なかった人々に先の保障は見えない。 プレハブのすきま風に震える手を擦り合わせている人達を尻目に、原子力村の連中は暖房の効いた部屋で旨酒を舐めていることだろう。 国民は声を上げねばならん。

 

京都議定書延長

 「Kyoto」 の名にこだわる必要はない。 無意味なものは無意味。 どいつもこいつも 「ワシゃ知らん」 で、米・中・ロ、それにインドも加えて温暖化の加速は勢い付くばかりだ。
 汚染大国がCO2 削減など知ったことかと言うのであれば、細野は言うことだけ言って演台を蹴倒して帰ってくればいい。 米中はハナからその気など一切ないのだから、「上等じゃあねぇか」 の買い文句を叩き付けてやればよいのだ。 孤立、けっこうではないか。 連盟脱退のような啖呵を切ってかまわない。 地球はひとつ、全世界のためを思えば義はこちらにあるだろう。

 少しはまともな神経があるかと踏むのは大間違い。 何年先まで待ったところで奴等は削減に取り組みなどしやしない。 ウチはウチでちゃんとやる、お前達はせいぜい汚染大国の側に付いてろ、地球を滅ぼすのはお前達だ、とでも棄てゼリフ吐いて茶番劇場から離脱してくればよい。 国民の目に対しても、少しは腰抜け政府の救いになろう。

 

ああ、党首討論

 現在、「ファイナル」 と題して放映中のシャナ。 当選と同時に市の職員体質を真っ向から批判、そんなヤツは要らんと、早くもナタを振るう橋下を見ていれば、グゼのトモガラ、リンネがうじゃうじゃいる中に炎の刀で飛び込んでいく 「炎髪灼眼の討ち手」 と重なる。 有権者はああいう力強さを求めている。 加えて、企業ならばとっくに人件費半額だと叫ぶ辺りはまったくの正論なのだから、当選と民意は別ものだなどと市の職員が抵抗すれば、市民から突き上げられかねない。

 悪の権化だヒトラーだとマスコミに宣伝させても、若者の多くは既存メディアを鵜呑みになどしていまい。 新聞屋の世論調査とネット世論の乖離はその一例だ。 これはえらいことだ、あいつ本当に勝ちやがったと既存政党が狼狽えている間に、気付けば背後から股ぐらに手を突っ込まれ、橋下にしっかりとタマを握られている。 一転して大阪新知事様を揉み手でうやうやしくお迎えする二大政党の幹事長らを目の当たりにし、既に見限っているとはいえ、国民の多くは嘆かわしく思いながら冷ややかに笑うしかなかったのではないか。

 橋下人気はやはり代弁者としての迫力だろう。 そこまで言わない方がいいぞと思うような発言までする。 当選後の会見は3時間以上も記者質問に対して持論をまくし立てた。 有権者が救われるのは、彼が妙な宗教団体を率いているのでもなく、特定の組織から利権を貪っているのでもない点だろう。 それ故に既存政党や公務員組織からすればかなり厄介なワームでもある。

 あの橋下節を見せられた後、国会の党首討論を聴けば、やっぱりこいつらじゃアカンわなと感じるのは一人や二人ではなかろう。 TPPに増税という大議題のテーブルで、頼りない野党党首とごまかし一点張りな総理。 しかもコーヒー1杯啜ってる間に終わってしまいそうな短時間ではお話になりもしない。 大構想が裏にありそうな橋下のエネルギッシュな野心的弁舌に比べ、あまりにもか弱く稚拙に思える。 党利党略、まずおのれらの保身ありきが背後に見えているからだろうか。 既存政党は負けるべくして完敗したとの評は、まさに正解だと言うしかない。

 

大阪市長選

 W選挙の大阪市長選は60% を超える投票率だったそうだ。 地方選挙では高い。 これだけの投票率だと “逆風の組織票” では勝てない。 市の公務員中心にしたそれに群がる既得権に縋り付く組織だけでは、この無党派票の勢いに押されてしまうのも当然か。

 期間中の公開討論などでは、現状をとにかく維持したい平松側から何ら新しい構想も見えず、大阪を愛する人の心などという抽象的な発言ばかりが目立ち、現職市長の口から聞きたい言葉ではなかった。 あとは、末期の政権与党が勢い付く野党を批判するしか術がないような有様で、橋下維新の会を闇雲批判するだけだったのを考えれば、結果はおのずと見えてもいた。 石原都知事や東国原前宮崎県知事らが応援演説に立ったのは、むしろトドメのひと刺しだったように思う。

 ただ、国政の連中が人気と勢いをどうやって利用しようかと、あの手この手を画策している。 新市長は単なる 「オイシイ橋下」 になったのでは貴重な一票を投じてくれた市民を裏切ることになる。 すべてはこれからだ。

 

笑ってしまう

 「現代型・鬱」 とかいうのでNHKが取り上げていた。 早い話が、上司にひと言ふた言お叱り受けて、それで出勤しなくなり、鬱病の診断書を出しておいて、休職中の身でありながら酒は喰らいに行くわ旅行に出るわの好き放題なわけだろう。
 ちぃと叱られりゃ上司が悪いだの会社が悪いだのとほざいているのであれば、そんなもの即刻クビでいいではないか。 会社も何が悲しくて問題視せねばならんのか。
 またNHKも仰々しく 「翻弄される企業」 だなんだと題しているのはけしからん。 使えないヤツは使えないのだ。 そもそも、そういう情け無い青びょうたんしか採用できない会社の入社試験なり面接なり、見る目の無さを反省すべきだろう。 採用してしまって、こんな筈ではなかったとなればクビ切ってしまえばよい。 簡単な話ではないか。

 張り倒されたり蹴り入れられたりして初めて気付くこともある。 そういう経験がないから現代型の鬱病なのだというのは根本的に間違っている。 それは馬鹿親が悪い。 ガキの頃に悪い事すればアタマ叩かれなければいかんのだ。
 三つ子じゃあるまいし、股ぐらに毛ぇ生やしてまで何もかもが自分の思い通りになる筈だという猿以下の脳味噌しかないのであれば、社会で真っ先に落ちこぼれるしかない。 愛しい我が子のため、そうならぬように育てる責務が親御さんにはあるだろう。

 要は人様と接していないから人のいう事も聞けず、自分の意思表示も出来ないのだ。 全寮制の学校に放り込むとか、自衛隊に入隊させるとかの経験は貴重かもしれない。
 上司にああだこうだ言われる、まともな人間なら 「自分があの立場ならどう言うだろうか、どうするだろうか」 と考える。 そこでやっぱり上司が間違っていると結論出せば反論すればいい。 自分が拙かったとなれば大いに反省すればいい。 とにかくお小言が嫌いだからトンズラしてしまおうというのは職場放棄でしかない。 それでも家に帰ればパパやママが守ってくれると思っているのなら、その御両親は絵に描いたような馬鹿親だろう。 そんな風にしか育てられなかったということだ。

 

雑感

 いくら小さな子供達とはいえ9人乗りバスに62人も詰め込めるのかと、気の毒以前にギネス並の無茶苦茶がにわかに信じられない中国の事故。 向こうの人は何を考えておるのだろうかと思うのは日本人だからか。
 体制に対する批判の抑え込み、ガス抜きだけは素早い。 高級車の公用車使用をそそくさと制限したらしい。 園児バスをもっと増やして特権階級らが乗り回す高級車をなんとかしろ、なんて不満からあれやこれや騒ぎ始められたのでは困る。 このような出来事ばかりは 「日本が悪いからこうなるのだ」 とも言えず、外向きに扇動できない人民の憤懣をガス抜きで鎮めねばならない。

 なんとかしろ! と苦情相次ぎ、河川敷でのバーベキューや花火を全面禁止な方針を固めたのは東京都狛江市。 無理もない措置だけれど、マナーを重んじ、後始末もちゃんとしてきた長年の利用者もいるだろう。 少数かもしれないが、その人達にとってはとんだ迷惑な話だ。 愚かしい連中のせいで楽しみや自由さえ規制されるのは、有害図書によって規制余波を被る言論表現の自由と符合する。
 我が家の玄関はきれいにしておいても、クルマでやってくる遠く離れた河川敷なら暴れ放題の汚し放題という畜生の如き性根がまるでなってない。 こういう輩が公衆トイレを汚し、空き缶を中央分離帯に放り投げ、家庭内ゴミをサービスエリアに棄てる。

 小国・ブータンの国王が我等の国会で演説し、社交辞令含みとはいえ日本人に対する並々ならぬ賛辞と励ましをしてくれた。 総理はじめ政府の連中は耳を塞いでいたかったか、それとも痛々しくそれを聞き流したのか。 国民を欺き続ける政府なれば、神妙、真摯に聞く耳など持つ筈ないと思える。 壇上が国王であれ天皇であれ 「早く終われよ、ったく・・・」 などと呟きかねない連中なのだから、非礼極まるけしからん防衛相の言動に腹立てるのも然りながら、一国民としてブータン国王の日本人賛辞に恥ずかしい限りである。